キャットフードに高い安全性が求められるようになって、安心して与えられる原材料を使用したプレミアムフードが人気を集めています。
そんなプレミアムフードの中から今回は、カナガンキャットフードとグランツキャットフードの違いを調べてみました。
どちらもヨーロッパの工場で製造されているグレインフリー(穀物不使用)のドライフードなので、どっちがいいのかな?って気になっていたんです。
カナガンとグランツの原材料や価格、購入方法などを比べてみたので、キャットフード選びの参考にしてみてくださいね。
カナガンとグランツの比較表
カナガンキャットフードとグランツキャットフードの違いをわかりやすく表で比較しています。
※グランツのドライフードは3種類ありますが、カナガンと同じく全ライフステージ対応の『チキン&サーモン』で比較しています。
※カナガンにはデンタルケアもありますが、今回は通常(チキン)で比較しています。
カナガン | グランツ | |
メイン食材 | 乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25% | 脱水チキン30%、フレッシュチキン15%、脱水サーモン14% |
香料・着色料 | 不使用 | 不使用 |
穀物 | 不使用 | 不使用 |
酸化防止剤 | ビタミンE | ローズマリーエキス ミックストコフェロール |
対応年齢 | 全年齢対応 | 全年齢対応(※1) |
価格 / 容量 | 3,960円/1.5kg×1袋 | 3,900円/500g×3袋 |
購入方法 | 通販のみ | 通販のみ |
ラインナップ | チキン(全年齢用) | チキン&サーモン(全年齢用) チキン(1歳からの成猫用) サーモン(1歳からの成猫用) |
お試しサンプル | 100円/50g(※2) | 500円/500g |
定期便割引 | 合計金額・個数に応じて 最大20%OFF | 継続回数に応じて 最大20%OFF |
製造工場 | イギリス | フランス |
販売メーカー | レティシアン | リブアンドカンパニー |
※価格は全て税抜き
※1 サーモン、チキンは1歳からの成猫用
※2 広告からモニター申込が必要
メイン食材
どちらも動物性原材料をメインに使用しています。
乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%、サツマイモ、ジャガイモ、チキンオイル4.2%、乾燥全卵4%、チキングレイビー2.3%、サーモンオイル1.2%、ミネラル類(硫酸亜鉛一水和物、硫酸第一鉄水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(A、D、E)、アルファルファ、クランベリー、タウリン、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニスの実、コロハ
グランツの原材料はチキン&サーモンです↓
脱水チキン30.00%、フレッシュチキン15.00%、脱水サーモン14.00%、チキンファット10.00%、チキンプロテイン2.00%、サーモンオイル0.80%、さつまいも、じゃがいも、エンドウ豆、チコリ、マンナンオリゴ糖、ビール酵母、ユッカエキス、クランベリー、ブロッコリー、ブルーベリー、グルコサミン、コンドロイチン、ビタミン類(A、D3、E)、アミノ酸類(タウリン、L-カルニチン)、ミネラル類(銅、ヨウ素、鉄、マンガン、セレン、亜鉛)
カナガンはチキン(デンタルケアはターキー)、そしてグランツはチキンとサーモンを使用していて、成長期の子猫でも十分なタンパク質を補うことができるドライフードです。
カナガンは全ライフステージ対応(全年齢OK)ですが、グランツはチキン&サーモンのみ全年齢OK、チキンとサーモンは1歳からの成猫用(全年齢用のものに比べてタンパク質やマグネシウムの値が控えめ)になっています。
添加物、穀物の使用
どちらも香料や着色料といった、人口添加物は不使用。
本来肉食の猫が消化しにくい穀物も不使用(グレインフリー)となっていて、酸化防止剤には天然由来の保存料を使用しています。
容量・購入方法
カナガンは一袋1.5kg入り、グランツは500g入り×3袋セットでの販売となっています。
購入方法はいずれもインターネット販売のみ。
カナガンはAmazonでの販売もありますが、グランツは公式ページのみのようです。
どちらも定期便での購入が可能で、購入金額や継続購入回数に応じて割引サービスが適用されます。
製造・販売元
カナガンキャットフードは、FEDIAF(欧州ペットフード工業連合会)の厳しい基準をクリアしたイギリスの工場で製造されています。
日本での販売を行っているのは、株式会社レティシアン。
カナガンの他にもジャガー、シンプリー、もぐにゃんなどのプレミアムキャットフードを取り扱っているので、ご存じの方も多いかと思います。
一方、グランツキャットフードは、FEDIAF(欧州ペットフード工業連合会)及びAAFCO(米国飼料検査官協会)の厳格な基準に適合するフランスの工場で製造されています。
販売しているのは株式会社リブアンドカンパニー。(2020年7月にECを軸に展開する株式会社シー・コネクトから分社・事業譲渡)
グランツは2018年に販売開始しているため、カナガンに比べて認知度はまだ低いかもしれませんね。
カナガン、グランツの成分保証
カナガンキャットフード、グランツキャットフード(チキン&サーモン)の成分保証を比較してみます。
カナガン | グランツ | |
エネルギー(100gあたり) | 390kcal | 361kcal |
粗タンパク質 | 37.00% | 36.00% |
脂質 | 20.00% | 17.00% |
粗繊維 | 1.50% | 4.50% |
粗灰分 | 8.50% | 8.50% |
水分 | 7.00% | 10.00% |
オメガ6脂肪酸 | 2.99% | 0.70% |
オメガ3脂肪酸 | 0.82% | 0.50% |
リン | 1.40% | 1.10% |
マグネシウム | 0.09% | 0.09% |
ナトリウム | 0.80% | 0.60% |
カルシウム | 1.58% | 1.60% |
カリウム | 0.70% | |
タウリン | 2,200mg/kg |
グランツの成分分析値にはカリウムとタウリンの記載がありませんが、さつまいもやブロッコリーを使用しているので、カリウムも含まれていると思われます。
原材料をみると、タウリンも配合されてます。
オメガ6とオメガ3の推奨バランスは不確定ともいわれますが、3:1や5:1を推奨する声も多く、となるとカナガンのほうが理想値に近いのかもしれませんが、AAFCOで最低基準が設けられているため、グランツが少ないとも言い切れません。
カナガンキャットフードへの評価
カナガンは、グレインフリーが注目される中で、人間用の食品工場で加工出荷された肉・魚・野菜を使用し、猫の健康維持に必要な栄養素がバランスよく配合されているようです。
とはいえ、我が家の猫は現在1匹のみ、ということもあって、カナガンキャットフードには以下のようなデメリットを感じています。
- 購入金額、購入数に応じて割引⇒まとめて購入しないと割引率が低い
- 一袋が1.5kg入り⇒開封後の酸化など品質管理が難しい
- お試しサンプルが50gのみ⇒猫の体調変化を把握しづらい
保存料を使用していないため、開封後は1ヶ月以内の消費が推奨されていますが、フードの切り替えは少しずつ、時間をかけて行うのが基本。
となると、サンプルの50gでは全然足りず、かといって1.5kgでは消費に1ヶ月以上かかってしまいます。
また、どんなフードでも、袋をあけた瞬間から酸化や湿気との闘いになり、香りが飛んだり変化するのを猫はちゃんと感じ取ります。
2匹以上の多頭飼いならいいですが、1頭飼いでは購入しづらいのが正直なところです。
グランツキャットフードの評価
2019年12月に大幅なリニューアルを行ったグランツ。
それまではカナガンと同じく一袋1.5kg入りでしたが、ユーザーからのリクエストに応えて一袋500g入りに変更。
また、100g300円だったお試しサンプルも、500g入り500円に変更され、猫に合うフードなのかじっくり確認することができます。
- 500g×3袋のセット販売⇒1袋単位で購入できないが、フードが傷みにくい
- 継続購入で割引率UP⇒無理にまとめ買いしなくても最大20%割引される
- お試しサンプル500g⇒初回限定だが、3種類(各500g)とも試せる
よく利用する楽天やAmazonで購入できないデメリットはあるものの、試しやすさ・購入のしやすさではグランツに軍配があがります。

まとめ:フードの切り替えは慎重に
カナガンもグランツも、厳しい規格が設けられた海外工場で製造されているグレインフリーのキャットフードです。
とはいっても、グレインフリーだから絶対的に良いとか、保存料不使用だから必ずしも安全だとは思っていません。
また、日本の猫と海外の猫では、長年食べてきたものが違い、人間と同じように消化の仕組みなどに違いがあってもおかしくないと思っています。
好き嫌いなどの個体差だってありますよね。
なので、プレミアムフードといわれているからといって、いきなりごはんを切り替えたり、無理に食べさせたりせず、食べた後の様子や排泄物なども気にしながら、少しずつ試してみてくださいね。